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樹木葬とは?費用相場・種類・始め方と注意点をやさしく解説

相続・終活ナビ編集部 / 更新:2026-06-18
樹木葬とは?費用相場・種類・始め方と注意点をやさしく解説
墓石のお墓は高い、後を継ぐ人もいない。そんな悩みから樹木葬を調べ始めた人へ、先に結論を言います。樹木葬は墓石の代わりに樹木を墓標とする永代供養のお墓で、承継者がいなくても申し込めます。

ただし「樹木葬」という名前は全国共通の法律用語ではなく、運用は霊園・寺院ごとにかなり違います。費用も埋葬方法も、契約してから「思っていたのと違う」が起きやすい。

この記事では、仕組みと種類、費用相場、申し込みから埋葬までの流れ、そして遺骨を後から取り出せるか・運営者が潰れたらどうなるかといった、契約前に見落としやすい点まで整理します。

樹木葬とは?意味と仕組みをわかりやすく解説

“墓じまい”増え…「永代供養」検討が約9割 樹木葬など(2024年8月12日)
“墓じまい”増え…「永代供養」検討が約9割 樹木葬など(2024年8月12日)

まず大事な前提から。樹木葬は「自然に還る」イメージで語られますが、好きな山や自宅の庭に埋めてよいわけではありません。

樹木葬とは?意味と仕組みをわかりやすく解説

墓地、埋葬等に関する法律では、埋葬は墓地として許可を受けた場所でしか行えません。樹木葬も、許可を得た区画の中で墓石の代わりに樹木や草花を墓標にする形です。ここを誤解している人が本当に多い。

墓石の代わりに樹木をシンボルとするお墓

許可を受けた墓所に遺骨を納め、墓標として樹木やシンボルツリー、草花を据える。これが樹木葬の基本形です。

見た目は霊園というより庭園に近いものもあれば、里山の自然をそのまま使うタイプもあります。

承継者のいらない永代供養という仕組み

樹木葬の多くは「永代供養」として案内されます。永代供養とは、子や孫が墓を継がなくても、霊園や寺院が管理と供養を引き受ける仕組みのこと。

後継ぎを前提にしないので、「子どもに墓の負担を残したくない」という人と相性がいい。複数の事業者がこの点を樹木葬の中心的な特徴として説明しています。

少人数や個人の供養に適している理由

区画が小さく、一人または夫婦・少人数を想定した作りが多いからです。代々の家墓のように大人数を順に納める設計ではありません。

逆に言えば「子・孫まで何代も入れたい」なら樹木葬は向きません。ここは正直、合う人と合わない人がはっきり分かれます。

話題を集めている背景

樹木葬の始まりとしてよく挙げられるのが、1999年に岩手県一関市の祥雲寺で行われた事例です。ただしこれは「始まりとされる」紹介で、制度上の公的認定ではありません。

承継者不足、墓じまいの増加、費用を抑えたい事情。こうした流れが重なって、選択肢として定着してきました。

樹木葬の種類と埋葬方法

樹木葬は大きく「個別」「集合」「合祀」の3類型で整理されます。どれを選ぶかで、費用も、遺骨を後から取り出せるかも変わります。ここが一番の分かれ道です。

樹木葬の種類と埋葬方法
樹木葬の主な3類型
民間事業者の解説に基づく整理。合祀後は個別の取り出しが難しくなる。
類型埋葬のしかた遺骨の取り出し
個別一人または夫婦ごとに区画を分けて埋葬一定期間内なら可能な場合が多い
集合シンボルツリーの周りに個別の納骨スペースを設ける個別性は残るが施設による
合祀他の人の遺骨と一緒にまとめて埋葬原則として取り出せない

民間と公営の代表的な樹木葬

運営は大きく民間(寺院・民営霊園)と公営(自治体)に分かれます。公営は費用が抑えやすい一方、募集が限られ、住所要件など条件が付くことがあります。

民間はデザインや立地の選択肢が広い反面、価格の幅も大きい。私の感覚では、まず公営の募集を調べ、条件が合わなければ民間を見る順番が無駄が少ないです。

ご遺骨の埋葬方法の違い

骨壷のまま納めるか、布袋や粉骨にして土に還す形にするかで分かれます。土に還すタイプを選ぶと、後からの取り出しはまず難しくなります。

個別区画や集合型でも、一定期間が過ぎると合祀へ移される運用があります。例として「13年」「33年」といった期間が紹介されますが、これは固定の法定期限ではなく、霊園ごとの設定です。

ペットと一緒に埋葬できる樹木葬

ペットと同じ区画に入れる樹木葬は存在します。ただし全ての施設ではありません。

人とペットを一緒に納められるかは施設の方針次第です。希望するなら「人と同じ区画にペットも可か」を、見学時に最初に確認してください。後から聞くと条件が合わず、選び直しになります。

宗教・宗派を問わず無宗教でも使えるか

宗旨宗派不問をうたう樹木葬は多く、無宗教でも申し込める区画があります。一方、寺院が運営する場合は檀家になる必要があったり、法要の作法が決まっていたりします。

「不問」と書いてあっても、年忌法要は寺院の方式、というケースもある。無宗教を貫きたいなら、その点まで踏み込んで確認する価値があります。

樹木葬の費用相場と内訳

はっきり言っておきます。樹木葬の全国一律の料金基準はありません。料金も合祀までの期間も、各霊園・寺院ごとに差が大きい。だから「相場いくら」と断定する記事は、参考程度に読むのが安全です。

樹木葬の費用相場と内訳

ここでは、確実に言える「費用の考え方」と「価格差が生まれる理由」に絞って書きます。

費用相場と見積もりの例

費用の中心は永代使用料(区画の使用料)と、埋葬・銘板などの費用です。合祀型は墓石も個別区画も持たないため、3類型の中では最も安く収まりやすい。

費用の内訳として確認すべき項目
金額は施設ごとに大きく異なるため、見積もりで実額を必ず確認する。
項目内容確認ポイント
永代使用料区画を使う権利の費用立地・区画タイプで差が出る
埋葬・納骨費用遺骨を納める作業の費用合祀移行時の費用が別か
銘板・プレート代名前を刻む費用任意か必須か
年間管理費維持にかかる費用合祀型はかからない例もある

一般的なお墓より安価な理由

理由はシンプルです。墓石を建てないから。一般墓で大きな割合を占める石材費と工事費が、樹木葬では基本的にかかりません。

さらに永代供養なので、代々の管理を前提とした広い区画も不要。コストが下がる構造です。

立地・埋葬方法・デザインによる価格差

同じ樹木葬でも価格差が出るのは、主に3つの要因です。都心の駅近か地方の里山かという立地。個別か合祀かという埋葬方法。庭園風など作り込んだデザインか、自然をそのまま使うか。

個別区画で都心、デザインも凝っていれば一般墓に近づくこともある。合祀で地方なら大きく下がる。価格の幅は、ほぼこの組み合わせで決まります。

年間管理費や追加費用の有無

見落とされがちなのが追加費用です。合祀型は年間管理費がかからない例がある一方、個別・集合型では管理費が続くことがあります。

私が必ず聞くようにしているのは「合祀へ移るときに追加費用が発生するか」。ここを確認しないと、後で家族が想定外の請求に戸惑います。

樹木葬の申し込みから埋葬までの流れ

樹木葬とは!納骨からお参りの仕方まで全て解説致します!
樹木葬とは!納骨からお参りの仕方まで全て解説致します!

流れ自体は難しくありません。資料請求と見学、契約、そして埋葬。注意すべきは「契約前の確認」と「生前契約の段取り」です。

樹木葬の申し込みから埋葬までの流れ

申し込みの流れ

資料請求で候補を絞り、必ず現地を見学します。写真と実物の印象は驚くほど違う。区画の広さや日当たり、合祀までの条件を確認し、納得したら契約・使用料の支払いへ進みます。

埋葬までの流れ

埋葬時には埋葬許可証(火葬許可証に火葬済の証印がされたもの)が必要です。日程を決め、霊園立ち会いのもとで納骨します。

合祀型なら最初から合同区画へ、個別型なら指定の区画へ。土に還すタイプか骨壷のままかで、当日の手順も変わります。

生前契約のやり方と注意点

自分の入る場所を生前に契約する人は増えています。やり方は、見学して気に入った区画を生前予約・契約するだけ。

注意点は2つ。1つは、契約者本人が亡くなった後に「誰が埋葬手続きをするか」を決めておくこと。もう1つは、管理費が発生するタイプなら、生前から支払いが始まる場合があること。ここを家族に共有しておかないと、手続きで止まります。

契約前に確認すべき管理規約と法的事項

契約書と管理規約は、面倒でも全部読んでください。特に見るべきは、合祀へ移行する時期、遺骨の取り出し可否、管理費の有無と滞納時の扱い、運営者が変わった場合の規定です。

樹木葬は法律上の統一定義がない分、条件は各施設の規約に書かれています。規約こそが、あなたの権利の根拠です。

他の供養方法との比較で見える樹木葬の位置づけ

樹木葬が自分に合うかは、他の方法と並べると見えてきます。散骨・納骨堂・一般墓と比べてみます。

他の供養方法との比較で見える樹木葬の位置づけ
供養方法の比較
費用や管理費は施設・業者ごとに差が大きい。傾向としての整理。
方法墓標・場所承継遺骨の取り出し
樹木葬許可区画内の樹木原則不要(永代供養)類型による(合祀は不可)
散骨海・山などに撒く不要不可
納骨堂屋内の納骨スペース施設による可能な場合が多い
一般墓墓石必要可能

散骨との違い

散骨は遺骨を撒く方法で、墓標が残りません。樹木葬は許可区画に「納める」ため、お参りする場所が残ります。

手を合わせる場所が欲しいなら樹木葬、形にこだわらず自然に還したいなら散骨。ここで好みがはっきり分かれます。

納骨堂との違い

納骨堂は屋内で天候に左右されず、駅近も多い。ただし「自然の中で眠る」という樹木葬の魅力はありません。

取り出しやすさを重視するなら納骨堂が一歩リード。緑の中がいいなら樹木葬。お参りの利便と雰囲気、どちらを取るかです。

一般のお墓との違い

一般墓は承継を前提にし、墓石を建て、代々入れます。費用は高めですが、家の墓として続けられる。

樹木葬は承継不要で安価な代わりに、何代も入れる設計ではない。「家を続ける墓」か「自分(たち)で完結する墓」か、という違いです。

樹木葬を選ぶ前に知っておきたい注意点とデメリット

正直に言うと、樹木葬は良いことばかりではありません。ここはデメリットの方を厚めに書きます。後で後悔する人が多いのは、たいていこの4点です。

樹木葬を選ぶ前に知っておきたい注意点とデメリット

年月とともに変化する景観

樹木も草花も生き物です。季節で姿が変わり、年月で木が育ち、時に枯れます。契約時に見たきれいな景色が、ずっと同じとは限りません。

自分でガーデニングをして手入れする、ということも基本的にできません。景観の管理は施設側が行います。

お墓参りの実際とアクセス・献花の運用

合祀型だと「どこに自分の家族が眠っているか」がやや漠然とします。手を合わせる対象が共同の樹木になるためです。

線香や献花が制限される施設もあります。自然保護の観点で火気禁止、供物の持ち帰り必須、といったルールは珍しくない。お参りの作法は施設ごとに違うので、見学時に確認してください。

遺骨の取り出し・改葬はできるか

ここが最重要です。合祀型は他人の遺骨と混ざるため、後から個別に取り出すことが原則できません。複数の事業者が注意点として挙げています。

将来引っ越しや改葬の可能性が少しでもあるなら、合祀型は慎重に。個別型でも合祀移行時期を超えると取り出せなくなります。

運営者の倒産・閉鎖リスクと備え

見落とされがちなのが、運営する寺院・霊園の経営リスクです。万一閉鎖されたら遺骨や供養はどうなるのか、契約前に確認しておきたい点です。

私が見るのは、運営母体の実績、規約に経営移管時の規定があるか、永代供養料の管理方法。歴史の長い寺院か、母体のしっかりした霊園を選ぶのが、現実的な備えになります。

家族・親族への説明と合意形成の進め方

5分で分かる!樹木葬の選び方
5分で分かる!樹木葬の選び方

樹木葬で一番もめやすいのは、お金でも手続きでもなく、家族の感情です。「墓石がないと寂しい」「ご先祖に申し訳ない」。この壁を越える進め方を書きます。

家族・親族への説明と合意形成の進め方

理解されにくい場合の伝え方

反対されたとき、メリットを並べるより「なぜそう考えたか」を話す方が通じます。子に負担を残したくない、自然の中で眠りたい、という動機です。

そのうえで一緒に見学へ行く。実物の穏やかな雰囲気を見ると、反対していた家族の表情が変わることが多い。言葉より現地です。

選んだ人の体験談・口コミから学ぶ

事業者の解説でも、承継者がいない人や、子に迷惑をかけたくない人が選ぶ例が紹介されています。共通するのは「身軽さ」を評価する声です。

一方で「合祀後に手元供養に切り替えたくても遺骨を戻せなかった」という後悔も語られます。良い口コミだけでなく、こうしたつまずきこそ読む価値があります。

地域や都市部・地方による選択肢の違い

都市部は駅近で区画が小さく、価格は上がりやすい。地方は里山型など広々したタイプが選べ、費用も抑えやすい傾向です。

お参りに通う家族の住まいも踏まえて選ぶと、後々無理がありません。遠すぎる地方を選んで足が遠のく、はよくある話です。

樹木葬についてよくある質問

検索でよく一緒に調べられる質問に、要点だけ短く答えます。

樹木葬についてよくある質問

よくある質問

樹木葬とは?
墓石の代わりに樹木や草花を墓標とし、許可を受けた墓地区画に遺骨を納めるお墓です。多くが承継者不要の永代供養として運用されます。法律上の全国統一定義はなく、条件は施設ごとに異なります。
樹木葬の費用はいくらですか?
全国一律の基準はなく、永代使用料・埋葬費・銘板代・管理費などの合計で決まります。合祀型は墓石も個別区画も持たないため安く収まりやすく、個別型・都心・凝ったデザインほど高くなります。実額は見積もりで必ず確認してください。
樹木葬の始め方は?
資料請求で候補を絞り、必ず現地を見学します。合祀へ移る時期や遺骨の取り出し可否、管理費の有無を規約で確認し、納得したら契約。生前契約なら、亡くなった後に誰が埋葬手続きをするかも決めておきます。

最後に一つだけ。樹木葬で迷ったら、合祀型か個別型かをまず決めてください。ここで遺骨を取り出せるかが決まり、後戻りのしやすさが変わります。資料請求の次は、必ず現地見学へ。実物を見れば、家族との話も一気に進みます。

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