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改葬許可とは?申請の流れ・必要書類・費用をわかりやすく解説

相続・終活ナビ編集部 / 更新:2026-06-18
改葬許可とは?申請の流れ・必要書類・費用をわかりやすく解説
お墓を引っ越したいのに、何から手をつければいいか分からない。離檀料を高く請求されないか、親族ともめないか不安——そんな声をよく聞きます。

先に結論を言います。改葬には市区町村長の「改葬許可」が必ず要り、これがないと新しい場所への納骨は進みません。順番さえ押さえれば、手続き自体はそれほど難しくありません。

この記事で分かること:改葬許可の意味、申請の流れと必要書類、費用と期間の目安、改葬先ごとの違い、そして離檀料・埋蔵証明・親族間でつまずいたときの抜け道です。

改葬許可とは?意味と必要になる場面

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改葬とは、すでに埋葬・収蔵されている遺骨を、別の墓地や納骨堂などに移すこと。昭島市は「すでに墓地に埋葬した遺骨(遺体)を他の墓地または納骨堂に移すこと」と説明しています。

改葬許可とは?意味と必要になる場面

改葬許可の定義をわかりやすく

墓地、埋葬等に関する法律第5条は、埋葬・火葬・改葬には市町村長の許可が必要だと定めています。そして第8条で、許可を与えるときは「改葬許可証」を交付しなければならないとしています。

つまり改葬許可は、遺骨を勝手に動かさないための行政のチェック。許可証がなければ、新しい墓地の管理者は納骨を受け付けません。これは法律に基づく実務上の取扱いです。

改葬と分骨・墓じまいの違い

混同しやすい言葉を整理します。改葬は「遺骨そのものを別の場所へ移す」こと。分骨は遺骨の一部を分けて別に納めることで、使う書類も改葬許可証ではなく分骨証明書です。

墓じまいは、今のお墓を撤去して更地に戻し、墓地を返す行為。遺骨の行き先を新たに決めて移すなら、墓じまいの中に改葬が含まれる、と考えると分かりやすいです。

なお全日本墓園協会のFAQでは、改葬は「他の墳墓又は納骨堂に移すこと」と整理されています。同じ墓地内の区画移動などは、改葬とは別扱いになることがあります。

改葬許可を申請できる人・届け出る人

申請先は、原則として「今、遺骨がある墓地・納骨堂の所在地を管轄する市区町村」です。移転先の自治体ではない、ここを間違える人が多いので注意してください。

申請するのは基本的に墓地の使用者や祭祀の承継者。本人と承継者が違うときは、後述する承諾書が要ることがあります。

改葬許可申請の流れと必要書類

全体は大きく4段階。新しい納骨先を決める→申請書を入手・記入→埋蔵証明をもらう→申請して許可証を受け取る、の順です。自治体実務で求められる書類は概ね「改葬許可申請書」「埋蔵(埋葬)証明書」「受入証明書」の3点。

改葬許可申請の流れと必要書類
改葬許可申請に必要な主な書類
書類内容用意する場所
改葬許可申請書遺骨ごとに記入する申請用紙現在の墓地がある市区町村
埋蔵(埋葬)証明書今そこに遺骨がある事実の証明現在の墓地の管理者
受入証明書新しい納骨先が受け入れる証明移転先の墓地・納骨堂

新しい納骨先を決める

最初にやるべきは移転先の決定。ここが決まらないと受入証明書が出ず、申請が前に進みません。納骨堂・樹木葬・一般墓など、選択肢は後の章で比較します。

正直に言うと、ここを後回しにして役所に行き「先に納骨先を決めてきてください」と返される人が一番多い印象です。順番が命です。

改葬許可申請書を入手・記入する

申請書は、現在の墓地がある市区町村の窓口か、自治体サイトのダウンロードで入手します。重要なのは、改葬許可証は一般に「遺骨1体につき1枚」必要だという点。

先祖代々の墓で5人分の遺骨なら、原則5枚分の申請が要ります。記入欄には故人の氏名・死亡年月日・現在の埋蔵場所などを書きます。古い遺骨で情報が不明な場合の扱いは、後のケース別で触れます。

埋蔵証明を受け取る

埋蔵(埋葬)証明書は、今そこに遺骨があることを墓地管理者が証明する書類。お寺の墓地なら住職、霊園なら管理事務所が発行します。申請書の証明欄に署名・押印してもらう形をとる自治体もあります。

ここが改葬で最も止まりやすいポイント。管理者が協力してくれないケースの対処は、トラブルの章で詳しく書きます。

申請して改葬許可証を受け取る

3点の書類がそろったら、現在の墓地がある市区町村に提出。交付までの期間は自治体や書類の不備の有無で変わり、数日程度から1週間程度という案内例があります。これは法定期限ではなく処理期間の一般例です。

交付手数料は全国一律ではなく、自治体ごとに異なります。無料の自治体もあれば数百円程度の例も見られます。金額は必ず申請先自治体の手数料条例で確認してください。

遺骨を取り出してから新しい墓地に納めるまで

許可証が手に入れば、いよいよ遺骨を動かせます。ここからは行政手続きというより、お寺・石材店・親族との段取りの世界。改葬許可証は納骨手続きを進めるうえで欠かせない書類なので、移動中も大切に保管してください。

遺骨を取り出してから新しい墓地に納めるまで

遺骨の取り出しと閉眼供養(魂抜き)

遺骨を取り出す前に、多くの仏教の宗派では閉眼供養(魂抜き)を行います。お墓に宿った魂を抜き、ただの石に戻すための法要です。お布施の相場は宗派や地域で差が大きいので、菩提寺に直接確認するのが確実です。

取り出しは石材店に依頼するのが一般的。古い納骨室では、遺骨が骨壺ではなく土に還っている場合もあります。その扱いも石材店と事前に相談しておくと安心です。

新しい墓地への埋蔵・収蔵と開眼供養

移転先では、改葬許可証を管理者に提出して納骨します。新しい墓石やお墓には開眼供養(魂入れ)を行うのが一般的な作法。改葬許可証は納骨の際に回収されることが多いので、控えのコピーを取っておくと後で安心です。

旧墓地の原状回復と返還手続き

遺骨を出したら、元のお墓はそのままにはできません。墓石を撤去し、区画を更地に戻して墓地管理者に返すのが原則。これが墓じまいの仕上げにあたります。

返還の連絡を忘れると、年間管理料が請求され続けることがあります。撤去日と返還日を管理者と書面で確認しておくのが、私が勧めるやり方です。

改葬にかかる費用と期間の目安

「墓じまい」どうする?費用や流れを5分で解説!改葬トラブルを避けるには?
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費用は改葬で最も不安な部分でしょう。残念ながら全国一律の数字はありません。改葬許可証の交付手数料は無料の自治体もあれば数百円程度の例もある、という公的に確認できる範囲を超えて、総額は条件で大きく変わります。

改葬にかかる費用と期間の目安

離檀料・墓石撤去・運搬・新規取得費の内訳

改葬の総額は、いくつもの費用が積み重なって決まります。下の表は内訳の種類を整理したもの。金額は条件で大きく動くため、各事業者・寺院への見積もりで確認してください。

改葬でかかる費用の内訳(種類の整理)
金額は条件で大きく変動。各窓口で見積もりを取って確認してください。
費用の種類内容確認先
改葬許可証の交付手数料自治体により無料〜数百円程度の例申請先の市区町村
閉眼・開眼供養のお布施魂抜き・魂入れの法要菩提寺・寺院
離檀料寺院の檀家をやめる際のお礼菩提寺
墓石の撤去・更地化旧墓地の原状回復工事石材店
遺骨の運搬旧墓地から移転先への移動自分または専門業者
新規墓地・納骨堂の取得費移転先の永代使用料・納骨費用移転先の墓地・納骨堂

離檀料には法的な決まりがなく、ここが一番もめます。撤去工事費も、機械が入れない墓所や山間部だと跳ね上がる。総額を一言で言えないのは、こういう事情があるからです。

全工程にかかる日数とスケジュール感

行政の交付自体は、数日〜1週間程度という案内例があります。ただ、実際に時間を食うのは行政ではなく事前準備のほう。移転先選び、菩提寺との相談、石材店の手配、親族の合意。

私の感覚では、思い立ってから納骨完了まで数か月単位を見ておくと無理がありません。お盆やお彼岸は寺院も石材店も混むので、その時期を外すと段取りが楽です。

行政書士など専門家への代行依頼と費用相場

申請書の記入や役所とのやり取りは、行政書士などに代行を頼めます。遠方の墓で何度も足を運べない人には現実的な選択肢。料金は事務所ごとに異なるため、確実な相場は出典で確認できる範囲を超えます。複数の事務所で見積もりを取って比べるのが安全です。

改葬先の選択肢ごとの手続きの違い

改葬許可の基本は共通でも、移転先の種類で「受入証明書が出るか」が変わります。ここを知らずに進めると、申請書類がそろわず止まることがある。種類ごとに整理します。

改葬先の選択肢ごとの手続きの違い

納骨堂・樹木葬の場合

納骨堂や樹木葬は、施設の管理者が受入証明書を発行してくれます。改葬許可の流れにそのまま乗せられるので、手続き面では比較的スムーズ。受け入れ条件(遺骨の数・骨壺のサイズ)は施設で違うため、契約前に必ず確認してください。

散骨・手元供養の場合

散骨や手元供養は、墓地や納骨堂に「収める」わけではないため、受入証明書を出す管理者がいないことがあります。この場合、改葬許可の扱いが通常と異なるので、現在の墓地がある市区町村に事前相談するのが確実です。

正直、ここは自治体ごとに運用差が大きい領域。窓口で「散骨が目的だがどう申請すればよいか」とそのまま聞くのが一番早いです。

無縁墓・墓じまいに伴う改葬

承継者がいない無縁墓を整理する場合や、墓じまいとセットで改葬する場合も、遺骨を移すなら改葬許可は必要です。古い墓では誰が埋葬されているか記録が曖昧なこともあり、その扱いは自治体に相談しながら進めます。

つまずきやすいトラブルと円満な進め方(独自解説)

ここからが、競合記事であまり踏み込まれない実務の本音。改葬で止まるのは、ほぼ「人」が絡む場面です。離檀料、埋蔵証明、親族。順に対処法を書きます。

つまずきやすいトラブルと円満な進め方(独自解説)

離檀料をめぐる菩提寺との交渉

離檀料に法的な定めはありません。高額を請求されても、即座に応じる義務があるわけではない。ただ、長年お世話になった寺院との関係なので、感情的な対立は避けたいところです。

私が勧めるのは、改葬を切り出す前に、まず「これまでの感謝」を伝えること。事務手続きの話からいきなり入ると角が立ちます。それでも折り合わないときは、消費生活センターや弁護士など第三者に相談する選択肢があります。

墓地管理者が埋蔵証明に協力しない場合

埋蔵証明をもらえないと申請が進まない——これが最大の難所です。離檀をめぐる感情のもつれで、署名を渋られるケースがある。

まずは申請先の市区町村に状況を相談してください。自治体によっては、証明が得られない事情を別の方法で補う運用がある場合があります。当事者だけで抱え込まず、行政を間に入れるのが現実的な一歩です。

親族間の合意形成とトラブル防止のコツ

遺骨の移動は、申請者ひとりの気持ちだけで決められない問題。後から「勝手に動かした」と親族間でもめる例が後を絶ちません。

改葬先の候補、費用の見込み、おおまかな時期を一覧にして、関係する親族に早めに共有する。決定の前に意見を聞いておくだけで、後のトラブルはかなり防げます。書面やメッセージで記録を残すのも有効です。

ケース別の特例と注意点

改葬許可証とは?知らないと失敗する重要書類
改葬許可証とは?知らないと失敗する重要書類

標準の流れに当てはまらないケースも多い。申請者と承継者が違う、墓が遠い、遺骨が古い。代表的な3つを取り上げます。改葬許可証は遺骨1体につき1枚が原則、という基本はどのケースでも変わりません。

ケース別の特例と注意点

申請者と祭祀承継者が異なる場合の承諾書

申請する人と、お墓を継いでいる人が別なら、承継者や墓地使用者の承諾書を求める自治体があります。様式は自治体ごとに違うので、申請先の窓口で「承諾書が要るか」を最初に確認するとやり直しを防げます。

遠方の墓・郵送や代理申請の方法

現在の墓が遠方で、申請先の役所まで行けないことも。多くの自治体は郵送での申請に対応しています。様式のダウンロード可否や、返送方法、本人確認書類の同封要否は自治体で異なります。

前述のとおり、行政書士などへの代行依頼も選択肢です。何度も往復する交通費を考えると、遠方ほど代行のほうが結果的に安く済むこともあります。

古い遺骨や複数遺骨を改葬する場合

先祖代々の墓には複数の遺骨があり、それぞれに改葬許可証が要るのが原則。死亡年月日が不明な古い遺骨や、土に還った遺骨の扱いは、申請書の記入方法を含めて自治体に相談しながら進めます。

明治より前の古い遺骨など、記録が残らないケースの特例的な扱いも自治体判断になることがあります。まとめて改葬する場合は、何体分が対象になるかを管理者と早めに確認しておきましょう。

改葬許可に関するよくある質問

最後に、検索でよく一緒に調べられる疑問へ短く答えます。費用と始め方は前の章とも重なるので、要点だけ。

改葬許可に関するよくある質問

よくある質問

改葬許可証を紛失したら再発行できる?
発行した市区町村に申請すれば再発行できる場合があります。手続きや必要書類は自治体ごとに異なるため、交付を受けた役所に直接問い合わせてください。納骨前に紛失すると手続きが止まるので、控えのコピーを取っておくと安心です。
改葬許可の費用はいくら?
改葬許可証の交付手数料は全国一律ではなく、無料の自治体もあれば数百円程度の例もあります。金額は申請先自治体の手数料条例で確認してください。なお改葬の総額は、これに加えて離檀料・墓石撤去・運搬・新規墓地取得費などが積み重なり、条件で大きく変わります。
改葬許可の始め方は?
最初にやるのは新しい納骨先を決めること。受入証明書がないと申請が進みません。次に現在の墓地がある市区町村で改葬許可申請書を入手し、墓地管理者から埋蔵証明をもらい、3点の書類をそろえて申請します。申請先は移転先ではなく、今遺骨がある場所の市区町村です。

改葬で止まるのは書類より「人」。離檀料も親族も、切り出し方ひとつで結果が変わります。まずは移転先を決めて、現在の墓地がある市区町村の窓口に「改葬許可の申請をしたい」と一本電話を入れる。そこが、後悔しない改葬の第一歩です。

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