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墓じまいとは?費用相場・手続きの流れと8つの進め方を徹底解説

相続・終活ナビ編集部 / 更新:2026-06-18
墓じまいとは?費用相場・手続きの流れと8つの進め方を徹底解説
墓じまいを考え始めると、まず引っかかるのが「費用はいくら?」「親族や寺院ともめないか」という不安だと思います。私が調べて感じたのは、手順そのものは8ステップで整理でき、トラブルの多くは事前準備で防げるということ。

結論から言うと、墓じまいは「親族の合意」「改葬許可の取得」「新しい納骨先の確保」の3つを押さえれば、慌てずに進められます。

この記事では、費用相場と抑え方、改葬許可証の書き方、離檀料の交渉、名義人不明や遠方のお墓まで、当事者目線で具体的に解説します。数字は公的情報と出典のある相場だけを使いました。

墓じまいとは?意味と増えている理由

「墓じまい」どうする?費用や流れを5分で解説!改葬トラブルを避けるには?
「墓じまい」どうする?費用や流れを5分で解説!改葬トラブルを避けるには?

墓じまいは、お墓を撤去して更地にし、墓地の使用権を管理者へ返すことを指します。実は行政用語ではありません。ご遺骨を別の供養先へ移す部分は、法律上「改葬」という手続きになります。

墓じまいとは?意味と増えている理由

墓じまいと改葬の違い

ざっくり言うと、墓じまいは「お墓を撤去する」全体の流れ、改葬は「遺骨を移す」法的手続きの部分です。

改葬は勝手にできません。墓地、埋葬等に関する法律で、市区町村長の許可を受けた場合に限ってできると定められています。つまり改葬許可証がなければ、遺骨を新しい場所へ納められないということです。

墓じまいが増加している背景

私が当事者の話を聞いていて多いと感じるのは、「お墓が遠くて参れない」「跡を継ぐ人がいない」という理由です。

少子化や核家族化で、お墓を守る人手が足りなくなっている。維持費や草むしりの負担を、自分の代で区切りたいという声も増えています。これは特別なことではなく、現実的な選択肢のひとつです。

墓所は祭祀財産?相続・税金との関係

お墓や仏壇は「祭祀財産」にあたり、預貯金や不動産のような通常の相続財産とは扱いが分かれます。

祭祀財産は祭祀承継者が一人で引き継ぐのが原則で、相続税の課税対象にはなりません。ここは安心していい部分です。ただし墓じまいで発生する撤去費や離檀料は、別途自分で負担する出費になります。

墓じまいにかかる費用の相場と抑え方

正直に言うと、墓じまいの費用は「いくらです」と一言で言えません。国の統一基準がないからです。墓石の大きさ、立地、寺院との関係で大きく動きます。

墓じまいにかかる費用の相場と抑え方

料金の公的な全国統計は、国の制度としてまとまっていません。だからこそ、内訳ごとの相場感を知って見積もりを読む力が要ります。

費用の内訳と相場

民間の解説で確認できる目安を表にまとめました。あくまで相場で、公式の標準額ではない点に注意してください。

墓じまい費用の主な内訳(民間相場)
いずれも法定料金ではなく、地域・墓地条件・寺院との関係で変動します。
項目目安補足
墓石撤去費1㎡あたり約10万円前後、総額15万〜60万円程度区画や重機の入りやすさで変動
閉眼供養(魂抜き)のお布施1万〜10万円程度宗派・寺院との関係による
離檀料3万〜20万円程度法的な定額制度はない
改葬許可関連の行政手数料数百円程度〜自治体により異なる

費用を抑える方法・自治体の補助制度

一番効くのは、撤去工事の相見積もりです。墓石の解体は業者で差が出やすい。

自治体によっては、墓じまいや改葬に関する補助・支援の情報を出している場合があります。お住まいや墓地のある市区町村の窓口に、補助制度の有無を直接確認するのが確実です。一律に「補助がある」とは言えないため、ここは要確認です。

複数業者の見積もり比較と悪質業者の見分け方

見積もりは最低2〜3社取ってください。私が比較で見るポイントは次の3つです。

一式表記でなく工程ごとに金額が書いてあるか。残土処分や運搬費が含まれているか。追加費用の条件を文書で示せるか。

逆に警戒すべきは、極端に安い見積もりで契約を急がせる業者。撤去した墓石を適正に処分せず、不法投棄につながる例も指摘されています。処分方法まで説明できる業者を選びたいところです。

墓じまい完了までの8ステップと進め方

流れは難しくありません。概ね「親族合意 → 墓地管理者へ相談 → 改葬先の確保 → 改葬許可申請 → 閉眼供養・遺骨取り出し → 墓石撤去 → 新しい供養先へ納骨」の順です。

墓じまい完了までの8ステップと進め方

親族への相談から納骨先決定まで

最初にやるべきは親族への相談です。順番を飛ばすと、ここで一番もめます。

同意を得たうえで墓地管理者へ意志を伝え、並行して新しい納骨先を決めます。納骨先が決まらないと改葬許可の申請が進まないため、ここは早めに動いておくと後がラクです。

改葬許可証など行政手続きの書き方と記入例

改葬許可申請には、一般に改葬許可申請書、埋葬(収蔵)証明書、受入証明書が必要です。様式は自治体で違いますが、この組み合わせが基本になります。

記入の流れはこうです。改葬許可申請書に、亡くなった方の氏名・本籍・死亡年月日、現在の埋葬場所、移す先を書く。現在の墓地管理者に署名・押印してもらうのが埋葬証明。移転先の管理者に出してもらうのが受入証明。3点をそろえて市区町村に提出すると、改葬許可証が交付されます。

見落としやすいのが許可証の枚数です。改葬許可証は、通常は遺骨1柱ごとに必要になります。複数の遺骨があるなら柱数分の申請が要る運用が一般的なので、最終的には自治体窓口で確認してください。

閉眼供養・墓石撤去・新たな納骨先への納骨

許可が下りたら、お墓の魂を抜く閉眼供養(魂抜き)を行い、ご遺骨を取り出します。仏壇のお性根抜きと同じ考え方です。

その後、墓石を撤去・解体して区画を更地に戻し、使用権を管理者へ返還します。取り出した遺骨は、改葬許可証を添えて新しい納骨先へ納めて完了です。

墓じまい後の納骨先タイプと費用比較

“墓じまい”増え…「永代供養」検討が約9割 樹木葬など(2024年8月12日)
“墓じまい”増え…「永代供養」検討が約9割 樹木葬など(2024年8月12日)

墓じまいの満足度は、次の納骨先選びでほぼ決まります。「お参りしやすいか」「将来も管理が続くか」をまず考えてください。

墓じまい後の納骨先タイプと費用比較

永代供養墓・納骨堂・合祀墓

継ぐ人がいない場合に選ばれやすいのが、この3つです。

永代供養墓は寺院や霊園が管理・供養を続けてくれる形。納骨堂は屋内で天候に左右されず参りやすい。合祀墓は他の方と一緒に埋葬するぶん費用を抑えやすい反面、あとから遺骨を取り出せないのが大きな注意点です。

樹木葬・散骨・手元供養

自然な形を望む人に向くのがこちらです。

樹木葬は墓石の代わりに樹木や草花を墓標にする方法。散骨は粉状にした遺骨を海や山にまく方法で、自治体やエリアのルール確認が前提になります。手元供養は遺骨の一部を自宅で保管する形で、ほかの方法と組み合わせることもできます。

タイプごとのメリットとデメリット

判断しやすいよう一覧にしました。費用は墓石の撤去とは別で、納骨先ごとに大きく変わります。

納骨先タイプの比較
タイプ特徴注意点
永代供養墓管理・供養を任せられる継承前提なら割高なことも
納骨堂・屋内墓苑屋内でお参りしやすい建物の維持管理に依存
合祀墓(共同墓)費用を抑えやすい後から遺骨を取り出せない
樹木葬自然志向・墓石不要個別か合同かで条件が違う
散骨お墓を持たない選択エリア・ルールの確認が必須
手元供養身近で供養できる全骨を残すなら別途保管が必要

私が一番慎重に勧めるのは合祀です。安いのは魅力ですが、後で「やっぱり個別に」と思っても戻せません。迷うなら、まず取り出せる形を選んでおくほうが後悔しにくいと考えます。

墓じまいでよくあるトラブルと解決法(独自事例)

墓じまいの相談で、私が見聞きしたつまずきはだいたい2系統。親族間の感情のもつれと、寺院との離檀料です。順に対策を書きます。

墓じまいでよくあるトラブルと解決法(独自事例)

親族間トラブルの実例と防ぎ方

よくあるのが、長男が独断で話を進めてしまい、叔父・叔母が「先祖に申し訳ない」と猛反対するケース。費用を出し合った後でもめる例もあります。

防ぎ方はシンプルで、決める前に集める。墓じまいの理由、移す先、費用負担を紙で共有し、口頭ではなく合意の形を残す。これだけで対立はかなり減ります。

離檀料の相場と高額請求への交渉・断り方

離檀料は民間解説で3万〜20万円程度の記載が見られますが、法的な定額制度ではありません。全国共通の基準は確認できません。だから高額請求が起きうるのです。

私の考えはこうです。まず、これまでの供養への感謝として「お布施」の気持ちで包むのは自然なこと。一方で、数十万・数百万といった請求は支払い義務のある料金ではありません。

交渉のコツは、感情的に断らず「檀家として長年お世話になりました。今回はどうしてもこういう事情で」と理由を添えること。それでも法外な額を求められたら、消費生活センターや弁護士など第三者に相談する選択肢があります。

菩提寺・墓地管理者への切り出し方の例文

切り出し方に悩む人が多いので、私が勧める言い回しを置いておきます。

「ご住職にはこれまで大変お世話になりました。実は遠方で墓参りが難しくなり、家族とも相談のうえで墓じまいを考えております。手続きについてご相談させていただけますでしょうか。」

ポイントは、いきなり「やめます」ではなく感謝→事情→相談の順にすること。お礼の気持ちを先に伝えると、その後の話がぐっと進めやすくなります。

難しいケースの墓じまい対処法

「自分のケースは特殊で無理かも」と止まってしまう人が多い。でも、たいてい道はあります。代表的な4つを挙げます。

難しいケースの墓じまい対処法

遠方・地方のお墓を進める注意点

遠方は移動コストと手続きの往復が負担になります。改葬許可は墓地のある自治体に申請するため、現地への往訪や郵送対応の可否を先に確認してください。

墓地管理者への挨拶、閉眼供養、撤去工事を一度の帰省で済ませられるよう、日程を逆算して組むと無駄足が減ります。

名義人不明・所有者が亡くなっている場合

名義人がすでに亡くなっている、誰が承継者か分からない、というケースは珍しくありません。

この場合は、まず祭祀承継者を確定させるのが先決です。墓地の使用権者を引き継ぐ手続きを管理者と相談し、必要書類(戸籍など)をそろえてから改葬申請に進みます。順番を逆にすると申請が止まります。

遺骨が多数・古い遺骨・分骨の扱い

古いお墓ほど、開けたら遺骨が複数出てくることがあります。前述のとおり改葬許可証は遺骨1柱ごとが基本なので、まず何柱あるかを確認します。

土に還っている古い遺骨や、土と混ざっているケースは扱いが個別判断になります。一部だけ移す分骨をするなら、分骨用の証明書が別途必要になることがあるので、管理者と自治体に事前確認してください。

神道・キリスト教など宗派による違い

閉眼供養は仏教の考え方です。神道では「遷霊祭」「祖霊舎」など別の作法があり、キリスト教には魂抜きの概念がありません。

ただし改葬許可など行政手続きは宗教を問わず共通です。違うのは儀式の部分だけ、と整理すると分かりやすいです。納骨先が宗旨・宗派を問うかどうかは、受け入れ先に必ず確認してください。

後悔しない墓じまいのための心構えと供養

お墓じまい工事
お墓じまい工事

墓じまいは、やり直しがききません。だからこそ、期間に余裕を持ち、心の整理もセットで進めてほしいと思います。

後悔しない墓じまいのための心構えと供養

着手から完了までの期間とスケジュール感

私の感覚では、親族の合意と納骨先決めが一番時間を食います。手続き自体より、人の合意に時間がかかる。

流れは、親族合意→管理者相談→納骨先確保→改葬許可申請→閉眼供養・取り出し→撤去→納骨。それぞれに連絡や書類の往復が挟まるので、思い立ったら早めに親族へ声をかけるのが正解です。

墓じまい後の供養方法と心のケア

工事が終わると、ほっとすると同時に「これで良かったのか」と寂しさが来る人がいます。これは自然な感情です。

手元供養で遺骨の一部を残す、永代供養で寺院に供養を託す、命日に手を合わせる場所を決める。形は変わっても供養は続けられます。お墓を畳むことは、供養をやめることではありません。

墓じまいに関するよくある質問(FAQ)

最後に、相談で特に多い3つの疑問へ短く答えます。

墓じまいに関するよくある質問(FAQ)

よくある質問

墓じまいとは?
お墓を撤去して更地にし、墓地の使用権を管理者へ返すことです。行政用語ではなく、遺骨を別の供養先へ移す部分は法律上「改葬」の手続きにあたります。
墓じまいの費用は?
国の統一基準はありません。民間相場では墓石撤去費が総額15万〜60万円程度、閉眼供養のお布施が1万〜10万円程度、離檀料が3万〜20万円程度と案内されますが、いずれも地域や寺院との関係で変わります。相見積もりで確認してください。
墓じまいの始め方は?
まず親族に相談して合意を得て、墓地管理者に意志を伝えます。並行して新しい納骨先を決め、改葬許可申請書・埋葬証明書・受入証明書をそろえて市区町村に申請します。

迷っているなら、今日できる一歩は「親族に一言、相談してみる」こと。手続きより人の合意が時間を食うので、ここから動けば全体がぐっとラクになります。

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